隠れキリシタンが迫害を逃れて移住した歴史を持つ五島列島。
弾圧に耐えた信者たちが浄財を捧げたカトリック教会が、福江島を中心とすり下五島エリアに21カ所、中通島周辺の上五島に29カ所あり、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」が世界遺産の暫定リストに掲載されています。
※中通島の青砂ヶ浦教会
【上五島・中通島エリア】
国の重要文化財にも指定され、献堂100年を越える「青砂ヶ浦天主堂(有川地区)」。レンガ造りの教会堂と大天使ミカエルの像がお出迎え。
ステンドグラスから射す鮮やかな光は五島列島でトップクラスの美しさ。
天井や壁面のバラの模様がかわいらしい「中ノ浦教会(若松地区)」も外せません。
石造りの「頭ヶ浦天主堂(有川地区)」。ステンドグラスもいい雰囲気。
市街地から外れた集落にある「焼崎教会(上五島地区)」と「猪ノ浦教会(上五島地区)」。素朴な優しさに包まれています。
海辺に建つ「高井旅教会(奈良尾地区)」と、「福見教会(奈良尾地区)」。
「浜串教会(奈良尾地区)」と、その先の海岸で漁船を見守る「希望の聖母像」。
地域の信者が守る素朴な教会群が魅力の福江島エリア。日本最古のルルドが残る「井持浦教会(玉之浦地区)」と、海辺に建つ「玉之浦教会(玉之浦地区)」。
外観から内観まで壁画が鮮やかな「三井楽教会(三井楽地区)」。
里山に佇む「浦頭教会(平蔵町地区)」と、水色が清々しい「半泊教会(半泊地区)」。
踏み絵やマリア観音などキリシタンの歴史が展示されている「堂崎教会(堂崎地区)」。教会堂前には聖ヨハネ五島の殉教像が。
福江島から船で30分ほどの久賀島。南西部の「旧五輪教会(蕨町地区)」は日本家屋的な外観とゴシック風の祭壇の和洋折衷な魅力が。
五島のキリシタン弾圧の象徴的な場所である「牢屋の窄殉教記念教会(大開地区)」。
【上五島・若松島】
中通島と橋でつながり、車で往復できる若松島。澄んだ海を眺める「桐教会(若松地区)」。
見どころは「キリシタン洞窟(若松地区)」。渡し船で瀬戸を渡るとマリア像をかたどったような風穴が。
裏手の断崖には、明治時代に実際に4家族が身を隠したという洞窟が。キリスト像は昭和42年に建てられたもの。
ロザリオなど聖具を掲げたと見られる跡と、隠れキリシタンの血を引く船長のキャビンに浮き出たマリア観音さま!!
地域の信者を中心に手入れされ、静かに守られてきた五島列島の教会群。やわらかくあたたかい慈愛に満ちています。
■五島列島縦断紀行シリーズ
[五島列島縦断紀行【第一部】メインの下五島福江島&上五島中通島編]
[五島列島縦断紀行【第二部】久賀島・宇久島・若松島の離島編]
[五島列島縦断紀行【第三部】世界遺産を目指す福江&上五島のカトリック教会群]
[五島列島縦断紀行【第四部】下五島から上五島まで五島列島のうまいもんグルメ]